エストロゲンによるピルの分類
経口避妊薬、いわゆるピルについて存在は知っているという方は多いでしょう。
けれども実際にピルを服用しているという人はあまり多くないようです。
日本ではピルについての認知度は、ヨーロッパなどと比べて高くありません。
ピルの中にも「高用量ピル」「中用量ピル」「低用量ピル」といった種類があります。
主成分である卵胞ホルモンであるエストロゲンの量に違いによって分類されます。
エストロゲンは、効果はありますが長期の使用で副作用が出てくる可能性があるので、使用量は制限されています。
ピルとして使用する場合は、エストロゲンの量を50μg未満にするように世界保健機関によって勧告されています。
そのため、現在一般的にピルとして普及しているのは、エストロゲンの量が50μgの低用量ピルです。
そもそもこのエストロゲンというのは、何のために配合されているのでしょうか。
ピルには「プロゲステロン」という女性ホルモンが含まれています。
このプロゲステロンは単体で用いると不正出血が続くことがありますが、エストロゲンを配合するとプロゲステロンの効き目が向上し、配合する量を減らすことができるのです。
プロゲステロンは男性ホルモンと似た働きがあるため、たとえば体毛が濃くなってしまうなど、女性にとってはあまり嬉しくない効果をもたらします。
そのため、うまく効果を導き出すために2つのホルモンのバランスをとらなければならないのです。